鉄道模型のNゲージでローカル線を再現しよう
精緻な鉄道模型として知られるNゲージですが、誰もが知っている路線を再現するだけでなく、乗客数の少ない地方のローカル線をミニチュア化するという楽しみ方もあります。
地方の出身者であれば、子供の頃に慣れ親しんでいた地元の風景を作って懐かしむのも良いですし、都会で生まれ育った方の場合には、地方に旅行した際に乗った電車を再現することで、旅の思い出を振り返る材料にすることも可能です。このように、Nゲージでローカル線を再現するのは多くの人にとって魅力あることなのです。
もっとも、ローカル線を作ると言っても、山谷の風景をどのように作ればよいのか皆目見当がつかないという方もいるかもしれません。そのような方は、とりあえず100均ショップに行って使えそうなものがないか探してみるとよいでしょう。実は100均ショップには、ジオラマの材料に使える商品が目白押しであり、その代表的なものがコルクボードやカラー粘土、人工芝などです。コルクボードはジオラマの土台にするのに適しており、その上に線路を配置するだけでベースが出来上がります。あとは、その上にローカル線ならではの田畑や小川の風景を作り込んでいくだけなのですが、ここで役に立つのが粘土と人工芝です。粘土を使えば、地面の起伏を表現したり、ちょっとした丘陵を作れますし、人工芝を敷き詰めれば、それだけで夏の田んぼのように見せることが可能です。
ここまでやれば、十分にローカル線の雰囲気を感じられるようになるはずですが、よりリアリティのあるものにするためには、線路にバラストを配置したり、グリーンパウダーで道ばたの緑を再現してみるとよいでしょう。
最後に電車を乗せれば、懐かしい風景の完成です。
ジオラマにリアリティを持たせるにはレイアウトが重要
ジオラマ作りは鉄道模型の楽しみ方のひとつですが、台座に高低差が無い平面的な作りになってしまうのが初心者にありがちな失敗です。
模型車両はわずかな勾配でも走行に支障が及ぶため、どうしても極端な高低差を作ることに躊躇してしまいます。しかし、ジオラマ全体が平面的になるとどの方向から見ても変化が無く、面白さが感じられません。ジオラマは作る過程を楽しむだけではなく、でき上がった後の見栄えの良さも考える必要があります。
リアリティのある、何度観賞しても飽きないジオラマを作るにはレイアウトにこだわることが何よりも重要です。限られたスペースの中で何を表現するか、必要なストラクチャーは何かなどを明確に決めることが質の高いジオラマ作りに繋がります。
ジオラマのレイアウトは車両の走行を妨げない程度の高低差を設けることが重要です。同じテーマのジオラマでも高低差の有無で雰囲気がまったくの別物になると言っても過言ではありません。その一方で模型車両をスムーズに走らせるには線路に極端な勾配が生じないようにする必要があります。 スチロール板など裁断が容易な物を活用するのがジオラマの高低差を上手に作るコツです。石こうや紙粘土など、安価で購入できるシーナリーを使う方法もありますが、乾燥して固まるまでの間に加工を済ませる必要があるのでジオラマ作りに慣れている中級者以上の人に向いている方法と言えます。
ストラクチャーの置き方にも工夫を凝らすのがジオラマのレイアウトを決める際のポイントです。雑多な雰囲気を作るなら大きさやデザインが異なる製品を複数用意するのが効果的です。
森林や農地を作る場合は緑色のスポンジや綿を使って自作するなど、手作りにこだわる方法もあります。